全てにおいて完成されている

「魔法少女まどか☆マギカ」を観終わりました。
本放送から一年が経過してしまい、既にある程度の
話が聞こえてしまった上で観たというのに、
これだけ考えさせられる作品はそうそうありません。
もし、この作品が1990年代後半のテレ東夕方枠あたりで
放送されていたとしたら今起きている現象よりも
もっと大きな旋風を巻き起こしていたことでしょう。
感想を細かく書きたい所ですが私の陳腐なボキャブラリーでは
あまり上手く表現出来ないのが残念な所です。それでも一応書く事は書きます。


可愛らしい絵柄からは想像もつかないようなハードな展開は勿論の事、
その世界観を肉付けする為の大事な設定がしっかりしている部分が
非常に評価が高い原因だと思います。

例えば、QBが魔法少女を求めていた理由が
宇宙を保存する為のエネルギー調達の為だったり、「ソウルジェム」について
説明を省いていたのは魂の器としての肉体を人間のように特別視しておらず、
むしろソウルジェムに魂が入っている状態で肉体を操作した方が的も小さくて
合理的だったから。言わなかった為に「騙された」と思っただけでQBにとっては
まさに「訳が分からないよ」でした。嘘をついた訳ではないし。
「魔法少女」から「魔女」に変貌してしまうカラクリも、
倒した相手の負の感情を「呪い」として蓄積していったり、
自分自身が負の感情に支配されることでソウルジェムの穢が限界を超えてしまったから。
勿論、これを単なる説明で終わらせたらアニメ作品として面白くありません。
さやかが希望から絶望し、魔女に変貌してしまったエピソードの流れで
説明したから良かったのです。

最初は胡散臭かった、ほむらの正体も衝撃でした。
別世界では病弱だった自分に優しく接してくれ、
魔法少女として自分を守ってくれたまどかに憧れ、
その世界で彼女の死に際し、自らの「時間を移動できる能力」で
まどかのハッピーエンドを求めて何度でもやり直す。
魔法少女としては平凡な能力の筈だったまどかは
ほむらが何度もやり直すことで「まどか」を特異点として
並列世界が構築されていき、それぞれの世界の能力が
一つに収束してしまい、強大な力を持つ魔法少女になりました。
そのお陰で「うちゅうのほうそくがみだれ」て、
まどかが消滅した後の世界では
QBの魔法少女システムは存在しているものの、
魔法少女から魔女になるような設定は無くなりました。
そのスーパーなまどかは前述の通りほむらの行動の賜物。
魔法少女になっても時を止めるだけで身体能力はごくごく凡人だった
ほむらが無限ループのような中で努力に努力を重ねた結果、
ある程度の身体能力を有して作中に登場したのです。
誰にとってもハッピーエンドとは言いがたい終わり方でしたが、
人の想いの強さというものを考えさせられる作品でした。


まだ観たことの無い人は観た方が良いです。

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